たまには思い出したい
思いがけないタイミングで腑に落ちる言葉に出会うとうれしくなる。
本の話
「まる子」以前の幼児期から小学一年生の頃の話。さくらももこの原点となる自伝エッセイ。
2才の頃の記憶があるのすごいな、と思って気になってたので読みました。
アニメとは違うような、「もものかんづめ」や「さるのこしかけ」などこれまでの作品とも違う愉快な笑いや爆笑でもない感動というものでもない、あとがきにも書かれているように「言葉で表現しにくい気持ちになる」
自分にしかきこえていない声に気づく「心の声」や、天国ってこんなかんじかもしれないと体験した「雲の中に入った思い出」がすきだったな。
そして、あとがきに書かれていた話に気付かされることがいくつかあった。
幼い頃、毎日なんらかの不安を抱え、傷つき、悩み、苦しんでいた。心から晴れ晴れとした日など一日もなかった。
いくらふざけて笑っている時でも、心のどこかに暗い部分があった。
文字にするととても重くて暗い印象だけど、似たような事を私も子どもの頃心のどこかで抱えていたなと...
言わないだけでみんなもそんな経験をした事があるかもしれない。
人が経験し、理解し、大人になっていくとゆうことが書かれている。消し去りたい大失敗も、やってしまった行動も、言わなくてよかった言葉も、ひとつひとつの経験が自分自身を作り上げる瞬間であるとゆうこと。
そして感性の合う大切な友達に運命的に出会ったこと。
年齢を重ねるにつれ少しずつ自分の失敗とかも含め、色々と受け入れれるようになってから気持ちが軽くなって楽しめるようになった。
たまには思い出した方がいいかもしれない。
そんな話